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沈黙の魔法少女リリカルなのは 魔術師の戦いに巻き込まれる人々 しかし、舞台となる海鳴市のレストランのコック長はあの男だった…!! 偶然日本に立ち寄った香港の刑事とやたら陽気な黒人はあの男達だった…!! 逃亡者の医者はあの男だった…!! 黒髪天パのスペイン人はあの男だった…!! アメリカに帰る州知事はあの男だった…!! いつもテロリストに巻き込まれるニューヨークの刑事はあの男だった…!! 魔術師の生き残りをかけた戦いが今始まる!!! 単発総合目次へ その他系目次へ TOPページへ
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魔道戦屍リリカル・グレイヴ Brother Of Numbers 第三話「死人と姉妹」 ある次元の管理外世界においてレリックを回収した時空管理局のとある一部隊、その前に一人の男が両手に二丁銃を持ち棺を背負って現われた。 その男は一言の言葉も一切の警告も無く、手にした巨大な二丁銃を乱射して部隊の者を次々と撃ち倒していく。 まるで無慈悲な死神の如く。 「糞っ! 糞っ! 糞おおおおっ! 死体野郎が墓場に帰りやがれ!!!!!」 武装局員の一人が唾を撒き散らしながら殺傷設定の射撃魔法を二丁銃の死人に乱射するが、その貧弱な弾幕では強靭な死人兵士の身体を破壊するには至らない。 隻眼の死人兵士はその射撃魔法をまるで意に介さずに悠然と武装局員に近づき至近距離から手の巨銃を突き付けた 「や、や、やめ…」 武装局員の懇願が言い終わる前にその巨大な拳銃、ケルベロスが火を吹き武装局員の意識を闇に落とした。 「ちっ! 本部、こちら第15分隊。ウォーキング・デッドと交戦中! 早急に増援部隊の派遣をお願いします!!」 その様を遮蔽物越しに見ていた他の武装局員の一人が舌打ちしながら増援部隊の支援要請を送るがその通信は無駄に終わる。 武装局員の通信が終わるや否やグレイヴは肩に火器を満載した棺桶デス・ホーラーを担ぎ、この戦いを終局に導く準備を終えていた。 デス・ホーラーがその強固な装甲を開き大量の小型マイクロ・ミサイルの顔を覗かせる。 そして空中に発射されたそのマイクロ・ミサイルはデス・ホーラーの誘導制御を受けて遮蔽物に隠れていた武装局員達に正確に向かって行った。 これがデス・ホーラーの全方位型攻撃の一つ“Dooms Rain”である、無慈悲な裁きの雨は爆炎を巻き起こして武装局員の部隊の全てを戦闘不能に落とす。 そしてその場には背中に十字架を刻まれた最強の死人兵士だけが一人立っていた。 ここは地下深くの違法な地下施設、そこで今日もまた姦しい姉妹が無口な兄にワガママ攻撃を炸裂させていた。 「腹減った~メシ食~わせ~」 「減ったっす~死ぬっす~」 「グレイヴ~早くメシ~」 ナンバーズ3馬鹿姉妹であるセイン・ノーヴェ・ウェンディが手にナイフとフォークを持ってテーブルを叩いて騒ぐ。 「お前ら少しは落ち着け」 「ま~たっく。お食事の時くらい静かにできないんですか~?」 「ノーヴェ、静かに」 騒ぐ3馬鹿姉妹にナンバーズ年上組み、トーレ・クアットロ・チンクが口を開く。 ちなみにあまり口数の多くない姉妹(セッテ・オットー・ディエチ・ディード)はその様子を静かに眺めていた。 そこに大量の皿を乗せたお盆を持ったグレイヴがやって来る、お盆の上の皿にはサラダとグレイヴ特製マカロニグラタンが湯気を昇らせていた。 ちなみにグレイヴはエプロン(チンク姉のお手製、ウサギさんのアップリケ付き)を掛けているので随分と所帯染みている。 「うわ~いメシメシ~」 「メシっす~」 セインとウェンディが真っ先に食いつき、他のナンバーズもその二人に呆れながらも料理に手を付け始める。 その穏やかな食卓の中でふとセインが口を開いた。 「そういえば、ドクターとウーノ姉は?」 「ドクターとウーノは何やら研究室に篭っているぞ」 「ほほ~う…」 「なるほどっす…」 チンクの答えにセインとウェンディは何やら含みを込めた笑みを見せる、その様子にノーヴェが不思議そうな顔をする。 「何だよお前ら、何か心当たりでもあんのかよ」 「もちのろんろんっすよ~」 「ふふふ。ドクターとウーノ姉は今きっと…」 そのノーヴェの言葉にセインとウェンディは最高の爆弾的回答を投下した。 「「エッチしてるんだよ(っすよ)!!」」 凍った。その場の空気が完全に凍りつき、ナンバーズ全員の思考と動きを止めた。 「ふ、ふ、ふ、二人ともな、な、な、な、何を言ってるんだ!? そんな言葉をどこで覚えた!?」 セインとウェンディの言葉の威力にやっと正常な思考を取り戻したチンクが顔を真っ赤にして二人に問い詰めた。 「えっと~。この前クア姉が教えてくれた♪」 「そうっす~」 次の瞬間にはチンクは目にも止まらぬ速さでクアットロにナイフを突き付けていた。 「クアットロ…妹達に何を吹き込んだ? 正直に言えば楽に殺してやる…」 「ちょっ、チンクちゃん…殺すのは確定なの? 私はただ“ちょっとした性教育”をしただけで…」 一触即発のチンクに引きつった顔で怯えるクアットロ、そしてセインとウェンディの言葉の意味を知らないナンバーズは不思議そうな顔でグレイヴに質問を投げていた。 「グレイヴ、さっきの言葉の意味は何ですか?」 「なあグレイヴ、エッチって何だ?」 「何なの?」 「教えてください」 「教えて」 上からセッテ・ノーヴェ・ディエチにオットーとディードの双子コンビである。 この質問攻めにグレイヴは苦笑しながらその場で事の成り行きを見ていたトーレに助けを請うような視線を向ける、だがトーレは諦めろと言って苦笑いで返した。 今日もこのファミリー(家族)は騒がしく楽しい日々を送る。 レリック絡みの事件に出現する黒衣の生ける屍ウォーキング・デッドの噂は様々な管理世界に広まった。 ガジェットを従えAMF下において圧倒的な銃火器の制圧力を以って管理局の魔道師を蹂躙する様は多くの世界の人間に衝撃を与える。 レリック関係の事件という事もあり機動六課も独自に戦う死人に関する調査を各方面から進めるが、死者を兵器にする技術などはどこの世界にも残されていなかった。 そしてスカリエッティの下に彼の探していた聖王の器が発見されたという報告が届く。 「さて。では現場にはクアットロとディエチ、それにセインに行ってもらおうかな……」 スカリエッティはモニターの映像でガジェットの動きと現場にレリック確保に向かったルーテシアの動きを追いながらウーノと共に敵情報の収集を続ける。 そこに案の定、装備を整えたグレイヴが現われた。スカリエッティは少し不満に顔を歪める。 グレイヴの性格を考えれば聖王の器がどういうものか知れば確実に任務の障害になりかねないと判断したが故の苦渋の感情だった。 「やあグレイヴ。今日は彼女達だけで大丈夫だよ、君のデス・ホーラーも調整が必要だろう? 今は休みたまえ」 「………」 そのスカリエッティの言葉にグレイヴは即座に虚実の匂いを感じる。 かつて組織の殺し屋として様々な人間を見てきたグレイヴにとってはいかに巧妙に隠そうともスカリエッティの言葉の裏の意図を読むなど容易な事だった。 グレイヴはいつもどうり無言で転送装置の準備をして現場に飛んだ。 その様子をスカリエッティは呆れて、ウーノは少しばかり怒りを抱いて眺めていた。 「あ~。やっぱり行ってしまったね~」 「ドクターよろしいのですか!? このままでは作戦に支障が出かねません!」 「まあ、良いじゃないか? こういうハプニングも楽しいものだよウーノ」 スカリエッティは楽しそうにモニターを眺めて戦況を確認する、最強の死人兵士が再び機動六課の魔道師達との戦いを繰り広げようとしていた。 その日、休暇を楽しんでいた機動六課のフォワードメンバーは偶然にもレリックコアと身元不明の少女を発見する。 事態は六課隊長陣も出動しての大規模な戦闘に発展した。 そして発見されたレリックコアと身元不明の少女を乗せたヘリが謎の戦闘機人の砲撃を受ける。 だがその攻撃はなのはの防御に防がれ、なのははフェイトと共に襲撃犯である二人の戦闘機人を追い詰める。 クアットロは飛行能力の無いディエチを抱えて追いすがるなのはとフェイトの追撃から逃げようとしたのだが、執拗な追撃に挟み撃ちを受け地上に落ちたのだった。 「ちょっ…ちょっとこれはヤバイ感じね~」 「そんな事、言ってる場合じゃないよクアットロ…このままじゃ…」 その二人を前後から挟み込むようになのはとフェイトが下り立ち射撃魔法の掃射の準備をする。 「もう逃げられないよ! 大人しく投降しなさい!」 なのはが声を張り上げた次の瞬間、地獄の番犬の名を持つ二丁銃ケルベロスの吐き出す15mm口径魔力ダメージ弾頭が雨の如く降り注ぎ、なのはとフェイトを襲った。 「くっ!!」 「きゃあっ!!」 なのはとフェイトはその突然の攻撃に防御障壁を削られ思わず悲鳴を上げる、そしてクアットロとディエチの下に最強の死人兵士ビヨンド・ザ・グレイヴが下り立った。 グレイヴは下り立つと同時になのはとフェイトにケルベロスの銃弾で弾幕を張りながらクアットロとディエチに語りかけた。 「クアットロ、ディエチ…早く逃げろ」 グレイヴはなのはの放ったアクセルシューターを撃ち落しフェイトの撃ったプラズマランサーをデス・ホーラーで防ぎながら二人に視線をやって早く逃げるように促す。 その強い意志と優しさを秘めた瞳を見たディエチはグレイヴの服の裾を掴んで小さく呟いた。 「分かった…絶対に帰って来てね、グレイヴ」 そのディエチの言葉にグレイヴは優しく微笑んで返し、クアットロに視線を移して口を開いた。 「クアットロ……ディエチを頼む」 「え…ええ分かりました。それじゃあ、あなたも気を付けてくださいね? 勝手に死んだらダメですよ?」 「…ああ」 グレイヴの小さな返事を受けてクアットロとディエチはその場を離脱する。 フェイトが逃げる二人に向かってバルディッシュを構えて飛び掛ろうとするがそこにグレイヴが放った“Dooms Rain”のマイクロ・ミサイルの雨が降り注ぎ爆炎を上げた。 炎が晴れた時にはクアットロとディエチの姿はなかった、そして場にはグレイヴとなのはとフェイトのみが残される。 その時グレイヴのインカムにスカリエッティからの通信が入る。 『あ~グレイヴ。聞こえてるかい?』 「……」 『デス・ホーラーに付いた新機能を使ってみてくれないか? 実戦での性能をチェックしたくてね、それに彼女達のような強力な魔道師には有効な機能だよ?』 グレイヴはその通信を受けて眼前のなのはとフェイトを見る、確かに今までの有象無象の武装局員から比べられない強さである。 故にグレイヴはデス・ホーラーの新機能を使うのにためらいはなかった。 インカムから送られた信号に反応しデス・ホーラーは髑髏を模られたその顔を怪しく光らせてその力を発揮する。 「くっ!」 「これは! AMF!?」 グレイヴの背負っていた棺桶がその髑髏の目を光らせた次の瞬間、場に今までの比でない強力なAMFが発生してなのはとフェイトを苦しめる。 それは後にスカリエッティが聖王のゆりかご内部に設置するものと同じ規格の次世代型AMFである。 従来のガジェットでは出力不足と過剰な重量の問題で実用化できなかった代物であったが、この最強の死人兵士にはこの程度の重量ではなんの問題も無かった。 リミッターによる抑制と高濃度のAMF下で力を著しく削がれたなのはとフェイトにグレイヴは容赦なくケルベロスの銃弾を叩き込む。 二人のバリアジャケットは引き裂かれ魔力ダメージに赤く焼けた柔肌を空気に晒した。 「はああああ!!!」 フェイトがザンバーフォームになったバルディッシュの金色の刃を振り下ろしグレイヴに斬り掛かるがグレイヴはその斬撃を交差させたケルベロスで防ぐ。 軋みを上げる両者の得物だが高濃度のAMF下でのバルディッシュの刃は無慈悲にも単純な膂力で押し返される。 フェイトがいかに優秀な魔道師とて死人兵士を相手に常人が正面から打って出て、勝てる要素など無いのだ。 「くっ…」 バルディッシュの刃を押し返すケルベロスの圧力にフェイトは苦悶の顔を見せる。 「フェイトちゃん! こうなったら…」 そこになのはがカートリッジをロードして、形成できる最大限の誘導弾を作り出してグレイヴに発射した。 「アクセル・シュート!!!」 無数の誘導弾が精密な軌道を描きながらグレイヴに発射され、その全てがなのはの弾道コントロールを受けたそれは正確にグレイヴの頭部や腹部に命中した。 その誘導弾の攻撃にグレイヴの頭部から煙が立ち上り、彼の身体は地面に倒れ伏した。 なのはとフェイトはこの死人兵士からやっと戦闘能力を奪うことができて重い溜息をついた。 「ふぅ~…やっと止められたね…」 「うん…」 そしてなのはは通信をロングアーチに繋いで報告を入れる。 『こちらスターズ01。ウォーキング・デッドを無力化しました、至急ヘリの準備を…』 しかしなのはが通信で言葉を全て言い切ることは無かった、何故なら倒れた筈の死人兵士が背の棺に手を掛けていたのだから。 次の瞬間になのはとフェイトの意識は刹那に断たれ、その場に倒れ伏した。 グレイヴは即座に立ち上がると同時にデス・ホーラーの機関銃銃身から大量の銃弾を発射しながら360度回転して周囲に弾丸を余す所なく吐き出す大技“Bullet Dance”を行ったのだ。 弾丸を刻む舞踏の前に成す術なく敗れたなのはとフェイトをグレイヴは幾分かの憐憫をもって眺める。 死んだフリなんて古典的な手に引っかかった事も含めてだが、やはり何の罪も無い少女を傷つけるのはあまり良い気分ではなかった。 そのグレイヴの下にナンバーズの6番セインが彼女の能力ディープ・ダイバーで地中から現われた。 「セインちゃん到着~! さあグレイヴ~あたしの身体にしがみ付いて~。一緒に脱出~、ってなんかもう終わってるし…」 グレイヴを自身の能力で救出しに来たセインだが既に戦闘はグレイヴの勝利で戦いは終わりを告げていたのだ。 「それじゃあ帰ろうかグレイヴ。あっ! そうだ。それと無力化できたらフェイトお嬢さまを連れて来いってドクターが言ってたから…」 そう言って倒れたフェイトの腕を掴もうとするセインだがそれはグレイヴの手で遮られた。 「えっと…どうしたのグレイヴ?」 「……セイン…駄目だ」 「えっ!? でも…」 「駄目だ」 「う~…分かったよ…グレイヴがそう言うなら」 やっと納得したセインの頭をグレイヴは優しく撫でる、セインはまるで子犬のように喜んで笑顔を見せた。 「でも、ドクターには何て言えばいいかな~?」 「…通信は切ってあるから問題無い」 「そっか、なら別に良いや。それじゃあグレイヴ~これ内緒にしておくから今度またプリン頂戴♪」 「…ああ」 こうして死人は妹を連れてその場を去る、後には彼の残した大量の薬莢と気を失った魔道師が二人残されていた。 続く。 前へ 目次へ 次へ
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魔法少女リリカルなのはStrikerS ※周回者によるネタバレコメがある可能性アリ 第01話 「空への翼」 第02話 「機動六課」 第03話 「集結」 第04話 「ファースト・アラート」 第05話 「星と雷」 第06話 「進展」 第07話 「ホテル・アグスタ」 第08話 「願い、ふたりで」 第09話 「たいせつなこと」 第10話 「機動六課のある休日(前編)」 第11話 「機動六課のある休日(後編)」 第12話 「ナンバーズ」 第13話 「命の理由」 第14話 「Mothers Children」 第15話 「Sisters Daughters」 第16話 「その日、機動六課(前編)」 第17話 「その日、機動六課(後編)」 第18話 「翼、ふたたび」 第19話 「ゆりかご」 第20話 「無限の欲望」 第21話 「決戦」 第22話 「Pain to Pain」 第23話 「Stars Strike」 第24話 「雷光」 第25話 「ファイナル・リミット」 第26話 「約束の空へ」 第01話 「空への翼」 動画番号 再生時間 再生数 コメント数 備考 sm2426640 25 31 9,888 597 sm2390728 25 33 7473 517 sm2533134 25 32 4847 490 第02話 「機動六課」 動画番号 再生時間 再生数 コメント数 備考 sm2426904 25 32 8661 474 sm2533407 25 32 3903 454 sm132861 25 36 28304 9172 sm135206 12 52 20311 3307 1/2 sm135258 12 44 17747 3866 2/2 第03話 「集結」 動画番号 再生時間 再生数 コメント数 備考 sm2427173 25 32 8232 308 sm2533697 25 32 3602 277 sm157645 25 36 35174 14733 sm160747 25 36 9135 2200 第04話 「ファースト・アラート」 動画番号 再生時間 再生数 コメント数 備考 sm184441 25 34 15829 7552 ピアキャス版 sm2430544 25 32 8462 268 sm2533959 25 32 3469 275 sm185924 25 36 24943 9458 sm192890 25 36 15459 4385 第05話 「星と雷」 動画番号 再生時間 再生数 コメント数 備考 sm2430622 25 32 8123 294 sm2534414 25 32 3548 375 sm218765 14 19 20831 5979 1/2 sm221204 14 19 6315 667 1/2 sm230622 14 25 30088 7675 1/2 sm218818 11 03 16702 3854 2/2 sm230712 11 11 24206 4310 2/2 第06話 「進展」 動画番号 再生時間 再生数 コメント数 備考 sm2430745 25 32 7868 260 sm2534701 25 32 3408 223 sm2341559 25 36 3530 141 sm267332 25 36 23993 6092 sm257482 12 32 17651 4621 1/2 sm257525 13 04 15008 3778 2/2 第07話 「ホテル・アグスタ」 動画番号 再生時間 再生数 コメント数 備考 sm2430875 25 32 7928 197 sm292360 11 46 21345 6770 1/2 sm317974 11 57 4514 731 1/2 sm292411 13 50 19555 7947 2/2 sm318041 14 05 3965 593 2/2 第08話 「願い、ふたりで」 動画番号 再生時間 再生数 コメント数 備考 sm327550 25 58 22843 8907 ピアキャス版 sm2430976 25 32 9510 965 sm2535312 25 32 4312 672 第09話 「たいせつなこと」 動画番号 再生時間 再生数 コメント数 備考 sm363106 25 59 37855 14241 ピアキャス版 sm2431079 25 32 8458 434 sm2366456 25 29 3867 283 sm2535692 25 32 3591 387 第10話 「機動六課のある休日(前編)」 動画番号 再生時間 再生数 コメント数 備考 sm400159 26 04 28633 8220 ピアキャス版 sm2431295 25 32 7464 354 sm2536036 25 32 3380 389 sm2340514 25 34 3599 293 第11話 「機動六課のある休日(後編)」 動画番号 再生時間 再生数 コメント数 備考 sm2828256 25 31 1142 66 sm2431432 25 32 7528 154 sm2340558 25 34 3558 219 sm466924 14 10 16652 1978 1/2 sm467065 11 52 17767 1574 2/2 第12話 「ナンバーズ」 動画番号 再生時間 再生数 コメント数 備考 sm472082 26 03 32102 9836 ピアキャス版 sm2431560 25 32 7510 161 sm2536725 25 32 3266 125 sm2340592 25 34 3662 197 sm478981 14 05 9753 1692 1/2 sm480182 11 55 9656 1677 2/2 第13話 「命の理由」 動画番号 再生時間 再生数 コメント数 備考 sm510528 26 04 50777 23716 ピアキャス版 sm2431901 25 32 7481 138 sm2340631 25 34 3793 238 sm516770 13 01 9606 1430 1/2 sm516795 12 59 9971 2844 2/2 第14話 「Mothers Children」 動画番号 再生時間 再生数 コメント数 備考 sm545651 26 02 47785 20282 ピアキャス版 sm2433345 25 32 7360 138 sm2537682 25 32 3205 205 sm551617 14 03 15419 4083 1/2 sm551841 11 58 15325 3414 2/2 第15話 「Sisters Daughters」 動画番号 再生時間 再生数 コメント数 備考 sm583209 26 04 37979 24904 ピアキャス版 sm2433523 25 32 7695 311 sm2538060 25 32 3353 338 sm2340706 25 34 3309 187 sm589951 12 44 12023 3616 1/2 sm590000 13 16 11563 3542 2/2 第16話 「その日、機動六課(前編)」 動画番号 再生時間 再生数 コメント数 備考 sm627868 26 04 24794 5641 ピアキャス版 sm2433721 25 32 7235 143 sm2538426 25 32 3266 149 sm2340751 25 34 3225 210 sm648322 11 08 8375 2127 1/2 sm648409 14 51 8226 3156 2/2 第17話 「その日、機動六課(後編)」 動画番号 再生時間 再生数 コメント数 備考 sm683093 26 03 15503 5884 ピアキャス版 sm2433949 25 32 7479 209 sm2374187 25 29 3299 142 sm2340796 25 34 3406 203 sm697641 13 38 7163 777 1/2 sm698663 12 23 5866 809 2/2 第18話 「翼、ふたたび」 動画番号 再生時間 再生数 コメント数 備考 sm727402 26 04 42798 20623 ピアキャス版 sm2437301 25 31 7,270 148 sm2374418 25 29 3100 88 sm2539400 25 32 3203 156 sm2340842 25 34 3400 203 sm736530 13 15 11096 2723 1/2 sm738746 12 45 10171 2398 2/2 第19話 「ゆりかご」 動画番号 再生時間 再生数 コメント数 備考 sm776459 26 09 48533 22626 ピアキャス版 sm2437729 25 31 7158 79 sm2374628 25 29 3109 101 sm2340881 25 34 3310 216 sm785214 12 35 7912 1853 1/2 sm785318 13 25 7398 2141 2/2 第20話 「無限の欲望」 動画番号 再生時間 再生数 コメント数 備考 sm829505 26 09 53199 29446 ピアキャス版 sm2437919 25 31 7394 89 sm2375055 25 29 3290 78 sm844652 13 31 5319 961 1/2 sm844720 12 29 5083 1302 2/2 第21話 「決戦」 動画番号 再生時間 再生数 コメント数 備考 sm877718 26 10 40364 23734 ピアキャス版 sm2375338 25 29 3182 109 sm2439867 25 32 7456 91 sm2340984 25 34 3557 220 sm879037 13 20 16676 5341 1/2 sm879321 12 18 14331 5928 2/2 第22話 「Pain to Pain」 動画番号 再生時間 再生数 コメント数 備考 sm926046 26 14 20506 10563 ピアキャス版 sm2439990 25 56 7525 77 sm2545483 25 56 2336 45 sm2341018 25 34 3620 183 sm926847 13 24 36477 15568 1/2 sm927076 12 14 32178 10492 2/2 第23話 「Stars Strike」 動画番号 再生時間 再生数 コメント数 備考 sm976018 26 00 42113 15124 sm987989 26 00 8082 2177 sm2440092 25 56 7847 311 sm2376117 25 55 3333 160 sm2545722 25 56 2482 69 sm990491 12 57 7043 1282 1/2 sm983413 13 06 15273 3465 1/2 sm993194 13 06 14336 3378 1/2 sm990592 12 41 7507 1446 2/2 sm983498 12 54 15510 3860 2/2 sm993383 12 54 14361 2489 2/2 第24話 「雷光」 動画番号 再生時間 再生数 コメント数 備考 sm1029395 26 09 45561 34738 ピアキャス版 sm1057117 26 02 7663 2865 sm2440218 25 56 9,167 357 sm2376524 25 55 3787 326 sm2545920 25 56 3090 105 sm1032752 13 22 13944 3788 1/2 sm1036813 13 31 9361 2357 1/2 sm1048211 13 31 12175 2055 1/2 sm1032861 12 16 14771 6023 2/2 sm1036851 12 29 10612 4218 2/2 sm1048421 12 29 15401 3812 2/2 第25話 「ファイナル・リミット」 動画番号 再生時間 再生数 コメント数 備考 sm1075473 26 08 29637 11125 ピアキャス版 sm2440350 25 57 9507 749 sm2376913 25 55 3926 310 sm2546133 25 56 5583 706 sm1076104 12 30 58179 17718 1/2 sm1093454 12 39 7810 1246 1/2 sm1088554 12 39 5066 1169 1/2 sm1076511 13 08 68315 29065 2/2 sm1093601 13 21 11012 2285 2/2 sm1088675 13 21 5873 1960 2/2 第26話 「約束の空へ」 動画番号 再生時間 再生数 コメント数 備考 sm1127632 26 08 47896 33170 ピアキャス版 sm2440516 25 56 11260 1448 sm2377370 25 55 4703 541 sm2341246 25 58 7790 1392 sm1128994 13 12 28344 5552 1/2 sm1158017 13 21 6617 1100 1/2 sm1150337 13 21 8270 1327 1/2 sm1129287 12 26 22952 8433 2/2 sm1158051 12 39 6340 1659 2/2 sm1150655 12 39 7868 1686 2/2
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悪魔砲少女 対 生機融合猫 クロス元:サイボーグクロちゃん ※完結 第一話 第二話 第三話 第四話 第五話 第六話 第七話 ヴィータ、まねきねこ商店街に行く クロス元:デ・ジ・キャラット ※完結 第一話 第二話 第三話 第四話 ヴィータと不思議なお人形 クロス元:ローゼンメイデン ※完結 第一話 第二話 第三話 第四話 第五話 リリカルマンモス&オメガ クロス元:キン肉マン ※完結 第一話 第二話 第三話 第四話 第五話 恐怖の将 クロス元:キン肉マン ※完結 第一話 第二話 第三話 第四話 第五話 第六話 第七話 第八話 第九話 第十話 正義超人リリカル万太郎 クロス元:キン肉マンⅡ世 ※完結 第一話 第二話 第三話 第四話 第五話 第六話 第七話 第八話 ミッドに咲く桜 クロス元:突撃!パッパラ隊 序章 編(1) 序章 編(2) 対決! 桜花VSしっとレディ 編(1) 対決! 桜花VSしっとレディ 編(2) ナンバーズが桜花に嫉妬しました 編(1) ナンバーズが桜花に嫉妬しました 編(2) 本能に抗え! そして飛べ! 編(1) 本能に抗え! そして飛べ! 編(2) しっと団の逆襲! 狙われたエリオとキャロ 編(1) しっと団の逆襲! 狙われたエリオとキャロ 編(2) リリカルマン クロス元:ウルトラマン リリカルマン・プロローグ リリカルマン・出会い編 リリカルマン・様々な戦い リリカルマン・最後の戦い なのはとバルタン星人の動物園作戦 クロス元:ウルトラマン80 なのはとバルタン星人の動物園作戦・本編 魔法少女リリカルなのは&仮面ライダーディケイド 超百合大戦 クロス元:仮面ライダーディケイド&その他モロモロ 0:プロローグ 1:クラナガンの異変編 2:ナフコの世界激闘編 3:コミケの世界死闘編 4-1:秋葉原の世界乱戦編・前編 4-2:秋葉原の世界乱戦編・後編 5:各世界の勇士編 6:メロンブックスの世界の一幕編 7:百合ショッカーの陰謀編 8-1:百合ショッカー本部殴り込み編・前編 8-2:百合ショッカー本部殴り込み編・後編 9:恐怖! 百合ショッカー四天王編 10:アギト、アギトへの覚醒編 11:宇宙人の百合大戦完結編 TOPページへ このページの先頭へ
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Gears of War TWIN PACK 【ぎあーず おぶ うぉー ついん ぱっく】 マイクロソフト 2009年7月30日 Xb360 洋ゲーSF物のTPS Gears of WarとGears of War 2のセット物 Gears of War Gears of War 2 Xbox 360 か行
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スレ住人の皆様 リリカルなのはクロスSSスレ 単発SS・一発ネタ ※スレ中でタイトルが明言されていないものについてはタイトルを『無題(仮)』としています また、予告編は基本的に「その他単発」のスペースにまとめてあります ドラゴンボール系 遊戯王系 テーマ曲系 VSシリーズ その他単発 その他単発2 その他単発3 その他単発4 その他単発5 福本系 拍手感想レス :BLACK CAT~Next StrikerS~を連載で読んでみたいです。 :なのはとロックマンゼロのクロス読んでみたいです :マジで涙腺ゆるみました!その後の展開とかなのは達との絡みも見たいです! TOPページへ このページの先頭へ
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リリカル遊戯王GX 第四話 潜水艦の罠! 打ち破れディバインバスター! 十代達は潜水艦の内部へと入り込む。 予想していた通り、人の気配がまったくしないその通路で十代は薬のメモを取り出し……顔を顰める。 「全っ然わかんねぇ」 「……貸せ、薬は俺が探す」 呆れたようにヨハンがメモを受け取り、医療関係の施設がある方向にあたりをつける。 「みんなは食料とか、他にも何か使えそうな物を探してくれ」 「なら私達はそれぞれの護衛を兼ねて分散、私はヨハン君と行くことにするよ」 各自分かれての探索、危険ではあるが、この世界ではむしろ時間をかけることの方が危険度は高いかもしれない。 だが、ティアナにとってそれはまずかった、アモンを監視することができなくなる。 ならば多少不自然になっても、先にアモンと一緒に行くことを宣言するべき―― 「ガンナーガール、毛布とかを探そうと思うんだが、ガードを頼めるかい?」 「え、あ、は、はい……」 ここで断るのは無理だ、仕方なく残るスバルに望みを―― 「じゃあ、俺は食料を探すぜ、な、相棒!」 「クリクリ~♪」 「あ、私も一緒についてくよ!」 託す以前の問題だった。ティアナは危うく頭を抱えそうになる。 誰も気づいていないがなのはも頭を抱えている、ティアナと同じ考えだったようだ。 「お、オブライエンさんとアモンさんはどうします? 危険ですから誰かと一緒に――」 「いや、俺は大丈夫だ、何かあれば生き残ることを優先する」 「僕もこう見えてデュエルだけじゃなく腕っぷしにも自信がある。心配いらないよ」 後でスバルを殴りつけようと心に堅く誓いながら、ティアナは仕方なくアモンのことを諦める。 何かをすると決まった訳ではないのだ、自分の勘違いという可能性に賭けるしかない。 そうと決まれば今は時間が惜しい、早速それぞれが目的の物を探すために分かれる。 「ここは、医療施設か?」 「そうみたいだね、保健室よりも簡単な作りだけど……あ、薬品棚はこれみたいだよ」 なのはとヨハンはメモと薬品を一つ一つ見比べながら、慎重に必要になりそうな薬品を置いてあった医療パックに入れていく。 そんな作業の中、なのはは疑問に思っていたことをヨハンへと尋ねる。 「ねぇ、ヨハン君」 「はい?」 「どうしてあの時、十代君を止めてデュエルをしたの? 私達が来る前にもヨハン君はすでにバトルをしていた、 なら消耗をより深くするのは得策じゃない、それぐらいなら、ヨハン君は気づいてたと思うの」 なのはの問いにヨハンは沈黙する。 しばらく薬品を選別する作業が続き――口を開く。 「この世界でのデュエルは危険を伴う事は気づいていたんだ」 「だから、他の人が傷つくより自分が傷つく方がマシだ、って?」 「結局スバルを傷つけちまったけどな、俺の力が足りなかったせいで……」 「違うよ、ヨハン君の考え方は違ってる」 なのはの言葉にヨハンは首を傾げる。 「今のヨハン君みたいな考え方、自分の事を蔑ろにして仲間を守ろうとする人、私は知ってる……その人は、一度壊れて落ちてしまった」 どこか遠くを見つめながら話すなのはに、ヨハンは目を奪われていた。 悲しげなその表情を止めたいと思いながら、どうすることもできない。 「ならどうしろって言うんだ、仲間が傷つくのを黙って見てろっていうのか?」 「やる事は簡単だよ、仲間を信じるだけ」 「……信じる?」 気づいたらなのはは自分の事を笑顔で見つめていた、 その笑顔の中に、なのはが伝えたい思いが全て詰まっていることをヨハンは感じ取る。 「簡単でしょ? 仲間を信じる、初めはそれだけでいいんだ」 「おーい、そっち何かあったかー?」 「んー……これも空っぽ、こっちは……あ、あった!」 十代とスバルは苦労しながらも少しずつ食料を集めていく、 はねクリボーも手伝い、十分な量とはいえないもののそれなりの量が確保できた。 「よしっ、とりあえずこっちの方はこれぐらいで戻ろうか」 「ああ……あの、さ」 「ん?」 十代に呼び止められてスバルはキョトンとした顔で振り返る。 「その、まだお礼言ってなかったからさ、ありがとな」 「お礼……ああ! そんなに気にしなくていいのに、当然の事をしたまでだよ」 「だけど、俺を助けたせいで怪我をしちまったんだ!」 「怪我なら治ってたじゃない」 笑いながら謝罪をまともに受けようとしないスバルに、十代は焦れて思わず睨みつけるように見てしまい――気づく。 スバルの表情は声とは裏腹に暗く、触れれば壊れてしまいそうに見えた。 「私は、守れなかったんだ」 「え?」 「大事な人、とっても大切な……私のお姉ちゃん」 スバルのこんな姿を見るのは初めてだった、出会ってほとんど時間は経ってないが、 どんな時でも明るく、周りの人間もどんどん明るくさせていく……そんな印象があったのだ。 「ティアやマッハキャリバーのおかげで、ギン姉は助け出すことができた」 「えっと……なら、守れたってことになるんじゃないのか?」 十代の言葉に「結果的に見れば、ね」とどこか自嘲気味に答える。 「私はまだ、あの時の気持ち、絶望感や怒りを忘れられない……その感情に任せてしまったことによる、代償も」 『……』 「あの時、私はもう少しでいくつもの笑顔を奪うことになったかもしれない。私は守れてないんだ、自分自身の思いを」 マッハキャリバーが無言で光る、十代にはその意味はわからなかった。 だからこそ、言えたのかもしれない。 「そんなの、引きずることなのか?」 「え……?」 「だってさ、スバルは姉ちゃんも助けられたし、その笑顔っていうのも結局は奪ってないんだろ? ならそれでお終い、その後は関係ないじゃん」 「そ、それは、その……そうかも、だけど」 「俺、難しい事はよくわかんないけどさ、スバルは良い奴だと思う。 過去に何があったかとかじゃなくて、今のスバルは俺を助けてくれた、それで十分だろ?」 「あ……」 スバルは何度も沈み込み、そのたびにティアナによって、マッハキャリバーによって励まされた。 その時と同じ、優しく自分の心を諭してくれる輝きを十代から感じていた。 「よっと、こんなもんだな」 「はい、それじゃあ戻りましょう」 仮眠所から持てるだけの布団や毛布を集め、ティアナとジムは元の場所へ戻ろうとする。 「……」 「どうしたんだ? ガンナーガール」 「あ、いえ、何でもないです」 ジムに呼ばれティアナは慌てて思考を目の前に戻す。 今さらアモンについて考えていてもどうしようもないのだ、下手な行動で摩擦を起こしては目も当てられない。 「……確かにアモンには俺達も掴めてない部分がある」 「――っ!?」 唐突に放たれたジムの言葉にティアナの動きが凍り付く。 ――気付かれていた? でもいつ? 憶測だけでこんな危うい言葉を言える訳がない、だけどそこまで決定的な動きは見せてないはず…… 「俺の目とカレンの勘を甘く見てもらっちゃ困るぜ」 「わ、ワニの勘……!」 一年以上かけてフェイトから学んだ執務官として必要な、自身の思考を悟られないようにする術、 それがワニの勘に敗れ去ったことにティアナはショックでその場に膝を付く。 ――ああ、やっぱり私は凡人止まりなの? なのはさんに諭された時から前に進めていないのかしら…… 「お、おい、大丈夫か?」 「あんまり……」 「ドントマインド! そんなに気にするな、このことは誰にも言う気はない」 見当外れな方向へ慰めるジムにティアナは項垂れたままだったが、かろうじて情報整理をするだけの思考能力は残っていたようだ、 「どうして言わないんですか? 疑いを持たれたままじゃ、信頼関係も築けないと思いますよ?」 「それはお互いがその本質を理解できていない時の事さ」 「……ジムさんは、私たちを理解していると?」 「Yes! もちろん全てを見たわけじゃないさ、だけどガール達は良い奴だ、それもとびっきりのな! それが判れば信頼することはベリーイージー!」 無茶苦茶だ、そりゃあ自分たちを悪人だと言う気はないが、善人だと思える部分しか見せていなかったとしたらどうする気なのだ。 無防備すぎる、こんな考えでは敵に付け入られる隙も多くなってしまう……だが、悪い気分ではなかった、信じてもらえるということは。 アモンは一人、潜水艦の情報端末を操作している。 画面には幼い頃からのアモンのデータが表示されていたが、一瞬にして消去されてしまう。 データが完全に消えたことを確認し、アモンは静かに笑みを浮かべた。 「ヨハン! そっちはどうだった!?」 「ああ、ちゃんと薬を見つけてきたぜ」 十代達は互いの収穫を確認しあい、それぞれそれなりの収穫があったことに満足する。 遅れてやってきたアモンとオブライエンに視線が集中するが、アモンはすまなそうに首を振る。 「すまない、僕はこの潜水艦がどこの物か調べようと思ったんだけど、データが破壊されていてわからなかったよ」 「そっか、でもまぁ、食糧も少しだけど手に入ったし、帰ろうぜ!」 ――情報端末に入った? 軍の物にパスワードもなく? 十代達は気にしていないようだが、ティアナはやはりアモンに疑いを持ってしまう。 しかし、幸か不幸かその疑問を行動に表す暇はなかった。 「ふふ……タイタンのカードは、一枚だけじゃないんだよ」 アカデミアの図書室、そこでマルタンは新たなカードをディスクにセットした。 潜水艦の外、そこにマルタンによって召喚されたタイタンが現れ、ディスクを構える。 「今度こそ止めを刺してくれる、行け! デビル・スコーピオン!」 タイタンがカードをセットすると、大量のサソリが現れ潜水艦の内部へと侵入していった。 ―デビルスコーピオン― 攻撃力900 守備力200 通常モンスター 「何だ!?」 「モンスター!?」 今まさに潜水艦から出ようとしていた十代達は、その入口から侵入してくるデビルスコーピオンの群れに慌てて下がる。 なのは達が迎撃するが、デビルスコーピオンは次々と侵入してきてキリがない。 「くそっ、こんなの相手にしてられるか! 守備モンスターでいくぜ、頼むぞクレイマン!」 十代が前に出て、一体のモンスターを召喚する。 ―E・HERO クレイマン― 攻撃力800 守備力2000 通常モンスター そのモンスターを盾にし、十代達は近くの部屋に駆け込み扉を閉じた。 「まずいね、出口を塞がれた……ここにもいつ来るか」 「へへ、クレイマンの防御力は2000! デビルスコーピオンの攻撃なんて効きやしないぜ……ってあれ!?」 「マジックカード、月の書! モンスター一体を守備表示にする……そして、行け、八つ手サソリ!」 ―八つ手サソリ― 攻撃力300 守備力200 効果モンスター 「どうなってんだ、クレイマンが裏守備表示になっちまった!」 「いかん!? あれは八つ手サソリか!」 オブライエンが扉の窓から様子を見て声を上げる。 デビルスコーピオンの増殖は止まったが、変わりに巨大なサソリが通路へと現れた。 「まずいぞ、八つ手サソリは裏表示のモンスターには攻撃力が2400に上がる、クレイマンでは持ちこたえられない!」 「嘘だろぉ!?」 思わず叫んだ次の瞬間、八つ手サソリの攻撃でクレイマンは吹き飛ばされ、その衝撃で十代達がいる部屋の扉も破壊されてしまう。 一斉にデビルスコーピオン達が部屋に入り――無数の魔力球に撃ち抜かれる。 「スバル、ティアナ、なんとか通路まで押し返して、一気に仕留める!」 『了解!』 なのはの指示で二人がデビルスコーピオン達を次々と吹き飛ばしていく、 所詮は雑魚モンスター、数だけでは激戦を潜り抜けてきた彼女達を止めることはできない。 そして、それほど時間が立たない内に相手は全て通路へと押し戻され、なのはが一歩前にでる。 「いくよ、久し振りの長距離砲撃!」 『Divine Buster Extension』 「ディバイーン……バスター!!」 なのはの魔力砲撃がモンスターをなぎ払っていく。 しばらく待ち、もう襲ってくるモンスターはいないことを確認してほっとする――間もなく、潜水艦が揺れ始める。 「こ、今度は何だ!?」 「もしかして、今のなのはさんの砲撃で!?」 「ふぇぇ!? 私のせいなの!?」 パニックになる一同だったが、入口から大量に入ってきた砂に表情を凍らせる。 もしかしなくても――潜水艦が砂に沈もうとしているのだ。 「や、やばいぜ、このままじゃ!」 「とにかくこのままいては砂に呑まれる、逃げるぞ!」 入ってくる砂から逃げるように逆方向へと駆け出していく。 そこで十代はある事を思いつき、内部構造を調べていたオブライエンに問いかける。 「なあ、どこか入口以外に外に繋がってる場所ってないのか!?」 「……魚雷の射出口なら、あるいは」 「それでいいや! どこかわかるか!?」 「ああ、逆方向だ」 さらっと告げたオブライエンの言葉に一瞬十代の動きが止まる。 一応振り向いてみるが、すでに砂に埋もれて向こう側へは行けそうになかった。 「ちっくしょー! せっかくいい手を思いついたってのに!」 「十代君、外と繋がればいいの?」 「ああ! そうすりゃネオスでなんとかできるんだけど……!」 「わかった、任せて!」 悔しそうに言う十代になのはは自信たっぷりに頷いて答える、 どうする気か問いかける前に、ある部屋でなのはは壁に向かってレイジングハートを構えた。 「十代君、準備ができたら合図をお願い!」 「あ、ああ!」 「……まさか、壁を撃ち抜く気か?」 「馬鹿な! そんな事できるわけ……」 オブライエンとアモンが不可能だ、といった顔をしているのを、スバル達は複雑な表情で見る。 ――できちゃうんです、この人。それもこれよりずっと強固な壁を何枚も同時に。 「よし、なのはさん、いつでもいいぜ!」 「うん、レイジングハート、カートリッジロード!」 なのはの声に応えてレイジングハートが薬莢を排出し、そのたびに魔力が跳ねあがっていく、 魔力を扱えないはずの十代達もなのはの力がどれだけ凄いのかを本能的に感じ取っているようだった。 そして……なのはは溜まった魔力を一気に解き放つ! 「ディバインバスター、フルバースト!」 「ネオスとグランモールを召喚! コンタクト融合! グランネオス!」 なのはが潜水艦の外壁に穴を空け、その穴目がけて十代が召喚した二匹のモンスターが融合しながら突撃する! タイタンは沈んでいく潜水艦を見ながら笑みを浮かべていた、 八つ手サソリ達を退けたのは中々の腕前だったが、こうなってしまってはいかな力を持っていても脱出することは容易でないだろう。 つい大笑いをあげて――硬直する。 潜水艦が持ち上げられていた、 モグラの力を持つモンスター、グランモールと融合したネオスという十代のフェイバリッドモンスターが砂を掘り進んで潜水艦を砂の中から救い出したのだ。 あまりの光景に呆気にとられたままのタイタン目掛け……潜水艦をぶん投げる! 「ばっ――!」 成す術もなく――タイタンは潜水艦によって潰される。 「やったぜ! グランネオス!」 「十代……お前なぁ……!」 一人喜ぶ十代だったが、他のメンバーは投げ飛ばされた衝撃でめちゃめちゃになっていた…… 「くっ……」 タイタンのカードが消滅し、マルタンは顔を歪めるが、すぐにその表情は笑みになる。 「嬉しいよ十代……この痛みは、君の僕への愛なんだ……」 続く 十代「薬も手に入ったし、戻ってきたぜ、翔! ……あれ? 翔?」 翔「兄貴……戻ってきたんすねぇ……」 十代「しょ、翔?」 なのは「気を付けて十代君、様子が変だよ!」 フェイト「みんな、デュエルをしたらダメ! 逃げて!」 次回 リリカル遊戯王GX 第五話 ゾンビ生徒の恐怖! 駆け抜けろライトニング! フェイト「こんなこと、私は絶対に許さない!」 翔「デュエルしようよ~!!」 なのは「今回の最強カードはこれ!」 ―ディバインバスター― 魔法カード 手札をランダムで一枚捨てる。 場のモンスター一枚を破壊し、相手のデッキの一番上のカードを除外する。 十代「ど、どんだけ威力があるんだよ……」 なのは「次回もよろしくね♪」 前へ 目次へ 次へ
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【登録タグ D MineK 曲 神威がくぽ】 作詞:MineK 作曲:MineK 編曲:MineK 唄:神威がくぽ 曲紹介 MineK氏のがくぽソロ9作目。「Still Love You」のアンサーソング。 ロケ地:某所 歌詞 朝霞に煙る街の中を 俺はずっとただ一人立ち尽くしていた 切なげに去り行く君を背にして 振り返る勇気さえ持てなかったあの日 プライドが傷つく事より 君を失う事の方が 怖いと解っていても 何もできなかった 今更もう戻れないDestiny 風と共に涙が吹き抜ける 運命が二人を引き離すけど 俺は今も君を愛してる いつか二人で旅した 町並みの夜景が忘れられなくて ふと夜空を見上げる度に また君のぬくもりが欲しくなってしまう 抱き合えば抱き合うほど キスをすればキスするほど 切なくて苦しくなるこのジレンマを 今更もう戻れないDestiny 時と共に涙が流れてく 運命のいたずらと解っていても 俺は今も君を愛してる 好きだけじゃどうにもならない 恋の行方を初めて 知らされた許されない 君への想いを 今更もう戻れないDestiny 風と共に涙が吹き抜ける 運命が二人を引き離すけど 俺は今も君を愛してる コメント 名前 コメント
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「――どうも、私の連れが知らぬ事とはいえ、なのはさんのお知り合いの方に、大変な粗相を……」 クロは慇懃に頭を下げ、ヤンに謝罪した。 「いや、あの状況なら、そのような誤解を受けても仕様がないだろうし」 「でも……」 「クロさん」 「はい」 「過ぎたことさ、水に流そう。それに」 ヤンは目の前で棺桶を担いで佇むクロ、ヴィヴィオときゃいきゃいとはしゃいでいるニジュクとサンジュ、そして、 「てるてる坊主、てるぼうず……」 また簀巻きにされて枝に吊されているセンを見て、 「君たちのこれからを、考えなくてはね」 そう言った。 「ヤンさん……」 「私も、別次元からの転移組なんでね」 「ッ! そうでしたか……」 「とは言え、事情はかなり違っているのだけど」 ヤンは苦笑して、後頭部を掻き回す。 「でも、気持ちは解らなくもないんだ」 「……恐れ入ります」 そして、ヤンはなのはに顔を向けると、 「と言うことで、なのは、彼らのことをほんの二、三日、君の家であずかってもらえないかな」 唐突な、お願いだった。 「……えッ、でも」 「君の言いたいことも、もちろん解る。けどね」 ヤンが言葉を続けようとした時、 「ねぇママ、見て見て♪」 ヴィヴィオが嬉しそうに駆けてきます。 「ヴィヴィオ、今大事なおはな、し、……えええッッッ!!!」 娘の姿に素っ頓狂な声を上げたなのは。 「ちょっと、何て……」 言葉が続かない。 「おおッ、これはまた……」 苦笑しつつ、やはり驚きを隠せないヤン。 それもそうです。今のヴィヴィオは色とりどりのまだら模様。全くサイケデリックな現代アートそのもの。 クロ以外の大人が絶句するのを横目に、ヴィヴィオはニコニコ顔。 「えっとね、ニジュクとサンジュ、すごいんだよ。色んなお花や木から色を分けてもらってね、ヴィヴィオに着けてくれたんだよ♪」 「へえ、綺麗なものだね」 平然とした口調で、しかし微笑みながらクロは言いました。 「えへへ」 ヴィヴィオは得意顔です。 「あの子達は、指先から色々なものの色を吸い上げて、それを他のものに移し替えることが出来るんですよ」 事もなさげに、クロはなのはとヤンに説明した。 「大丈夫、タオルで拭いたり、服を絞ったりすれば簡単に落ちますから」 「それって、魔法、ですか?」 なのはの問いかけに、 「さあ、どうなんでしょうね……」 また、あの双子に駆け寄ろうとしているヴィヴィオを見ながら、クロは言った。 「成る程、これでは尚更、無条件で管理局の保護を受けさせられないな」 ヤンは言った。 「提督?」 「なのはも見ただろう、あの子達のあの能力」 「はい」 「クロさん、あの子達には、まだ」 「ええ、まあ、まだいくつか力が」 「だそうだよ、なのは」 些か厳しい表情になる、ヤン。 「私は、あの子達を、魔導研究の材料として、供するようなマネはしたくない」 「提督……」 「あの子達は、生きているんだ。解るね」 「……はい」 「それでなくとも、彼らはこちらに来て日が浅いなんてものじゃなく、あまりに突然来訪したんだ。心の整理が必要だ。だから」 また、三人のきゃいきゃいとはしゃぐ様子を見て、いつもの柔和な顔に戻り、 「私の我が儘、聞いてくれないかな」 ヤンは言った。 「少なくとも、彼らが最も心を開ける存在は、現時点では君たち以外にいないのだからね」 その言葉に、なのははクロを見る。 顔は平然としていたが、その眼は、一抹の不安を隠しきれない様子だった。 「――了解しました、ヤン提督」 「なのはさん?」 「そうか。すまない」 「いえ、提督の仰ることも理解できますし、それに」 三人のはしゃぐ子供達を見て、 「あの子達を一緒になって捜した仲ですし」 「なのはさん……」 なのはは、クロに無言で頷いた。 「解った。では、君には彼らのことを宜しく頼むとして、後の書類やら交渉やらは私の方でやっておくよ」 「えっ、でも」 「いや、これは飽くまでも私の我が儘なのだから、そう言った一切の面倒な事は、 私がやるのが礼儀だよ。違うかい、なのは?」 と言いつつヤンは、 「でも、実際の所、面倒くさいけどね」 肩をすくめて笑った。 その様子に、 「もうッ、提督ったら」 「全く……」 二人はくすくすと笑った。 そんな三人の間を、優しく風が吹き抜ける。 「さて、人を待たせてるのでね、そろそろ私は行くよ」 「ヤンさん」 「なんだい、クロさん」 「本当に何から何まで、ありがとうございます」 頭を下げるクロ。そこには慇懃さはなく、真摯さのみがあった。 「困った時はお互い様さ、それじゃあ」 そう言って背を向け、ヤンは歩き出した。 そして、二人に聞こえるように、独り言。 「全くね。本当だったら、本日の休暇は無限書庫で、久々に優雅に読書を嗜むはずだったんだ」 ベージュのスラックスのポケットに手を入れて、歩く。 「そうしたらね、今駐車場で待っている奴が、『最高のブーメランが出来たから見てくれ』と来たもんだ」 子供達に向かって、歩く。 「そして、無理矢理私は、ここに連れてこられた」 ニジュクとサンジュの目の前で足を止め、空を見上げる。 その場にいた者達は、つられて見上げた。 ぽつりぽつりと雲の浮かぶ蒼空を、一筋の飛行機雲が切り裂いていた。かすかにキーンと音を立てながら。 「でも」 そして、双子の前にしゃがみ込み、 「君たちと出会えたこと、それには感謝しないといけないね」 微笑んで二人の頭を優しくなでた。 「おいちゃ、いっちゃうの」 「おじちゃん、もうあえないの」 二人とも、寂しそうです。 「うん、私も色々と忙しくてね」 ヤン提督も、寂しそう。 「でも、君たちが元気に、良い子にしていれば、会えるかも知れない」 「ほんとに?」 「ああ」 「ほんとうに?」 「もちろん」 提督は二人の頭をまたなでました。 「『魔術師』のおじさん……」 いつの間にか、ヴィヴィオも傍にいました。 その頭も、提督は優しくなでます。 「おじさんの歴史のお話、とても面白いから、今日も聞きたかったのに……」 「ごめん、それはまた今度だ」 そして、 「でも、その時は名前で呼んでもらえると、嬉しいかな」 そう言って、また歩き出しました。 「おいちゃ、ばいばい」 「おじちゃん、またね」 「おじさん、絶対だよ」 三人に振り向いて、ヤン提督は手を振り、そして、森の中に消えていきました。 「いい人ですね」 「管理局でも、あの人を悪く言う人は少ないですよ」 「でも……」 何か言いかけて、クロは頭を振った。 「いえ、何でもないです」 「クロさん?」 「それより、なのはさん」 「はい」 「本当に、お世話になっても、良いのでしょうか……?」 遠慮がちに、クロは尋ねる。 「何しろ、私たちは……」 「はい、そこまで」 何かを言いかけたクロを、手でなのはは制す。 「なのはさん?」 「確かに、ヤン提督のお願いだから、ッていうのもあります」 「はぁ……」 「でもね」 なのはは、まだきゃいきゃいと転げ回っている子供達を見た。 「せっかく、出会ったんですから。運命のいたずらかも知れないけど、私達、出会えたんですから」 そして、クロをまじまじと見つめ、 「もっと、お互いのこと、知りたくないですか」 そんななのはを、ただ無言で見つめるクロ。 「だから、お世話させて下さい」 にっこりと微笑んだなのは。 「これは、提督の我が儘でもあるけど、私の我が儘でもあります、えへへ」 屈託のない、笑顔。 嗚呼、とクロは思った。 この人になら、と思った。 そして、 「こちらこそ、申し訳ありませんが、宜しく、お世話になります」 深々と、頭を下げたのだった。 かくして、二つの世界は交わった。 しかし、何時かは別れの時が来ます。 だが、それが何時来るのかは、誰も未だ知らず。 だが、それが旅を続けるということです。 であるなら、彼らの別れは如何なる物になるのか。 だから私は、この一期一会は、きっと、幸せなものになると信じたいのです。 『棺担ぎのクロ。リリカル旅話』 第一章・了 「あのう、……俺、何時までてるてる坊主やらなきゃいけない訳? て言うか、俺、ここでもこんな扱い?」 まあ、当然じゃないですか? 戻る 目次へ 次へ
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ズゥン… 轟音が鳴り響く。音とともに煙が巻き上がる。 煙が晴れたとき、そこにいたのはプレシア一人だけだった。 誤解の無いように言っておくが、決してクリアーベントで姿を消しているわけではない。 その証拠に、服のポケットにベルデのデッキがしまわれている。 「待っていて、アリシア…必ずあなたを生き返らせてあげるから…」 そう言うと、プレシアは去っていった。 後に残っていたのは、高見沢逸郎『だったもの』だけである。 「やれやれ、神崎士郎も人が悪いよ。あんなこと聞かせて発奮でもさせようって言うのかね?」 神崎が去った後、北岡がそう呟いた。 「先生…」 「だーいじょぶだって。まだ時間はあるしさ」 北岡の中にある病、それが彼の命を喰らい尽くすにはまだ時間はある。 それまでに終わらせないと、その病が北岡を消す…神崎はそう言ったのだ。 「大丈夫、俺は死なないよ。俺が死ぬより先に、この戦いに勝ち残るからさ」 北岡はそう言って、残りのスパゲティを完食した。 平日の昼だというのに、なのは達5人が大通りを歩いている。 というのも、今日は修了式で、学校は午前中で終わりだ。だからこんな時間帯に大通りを歩いていても不思議ではない。 「わっ!?」 なのはが青年にぶつかり、盛大に転ぶ。 「あ、ごめん。でも大丈夫だよね?」 青年は謝りはしたものの、そのまま歩き去っていった。 それを見たアリサが悪態をつく。 「何よあれ!ぶつかっておいてあれ?」 「いいよ、アリサちゃん。あの人も謝ってくれたし…」 そういって立ち上がるなのは。その時、聞き覚えのある声がした。 「…今日の運勢は最悪だな」 その声に振り返る一同。その先には手塚がいた。 いつの間にか今日のなのはの運勢を占っていたらしい。 「え…手塚さん、それ…」 「ん?ああ、これは俺が勝手にやっただけだからな。代金はいらん」 「いや、そうじゃなくて」 運勢は最悪。思い当たる節はいくらでもある。 午前中だけでバケツの水直撃、筆記用具を忘れる、人にぶつかり転倒、etc…とにかく不運なことが満載である。 そしてこの日の午後も不運なことが多々起こり、なのはにとって人生最悪の厄日となるのだが… とりあえず今回は先ほどの青年…東條悟がメインの話なので、しばし置いておこう。 第十話『香川研究室』 「えっと、401号室…ここだね」 東條悟は、校内で半ば伝説と化している部屋の前にいた。その伝説とはこうだ。 「かつて存在した『江島研究室』と呼ばれる研究組織。そこは鏡の世界の研究をしていた。 ある日、401号室で、鏡の中の怪物を鏡の外に引っ張り出す実験を行った。 結果的にその実験は成功したが、その怪物の手によって一人が重態となり、未だに入院中。一人はその後失踪し、残りのメンバーも学校を去り、散り散りになった。 それ以来、この部屋は封印されている」 …伝説というには多少新しい。なぜならこの伝説は、ライダーバトルの発端となった事件の一つだからだ。 そして、東條はその伝説の部屋『401号室』の門を叩こうとした。 …馬鹿馬鹿しい。伝説の真偽はともかく、この部屋は封鎖されている。門を叩いたところで誰かが出るとも思えない…東條はそう思い、門を叩くのを止めようとした。 だが、その予想は裏切られることになる。 「…人の気配がする」 封鎖されていて誰も入れないはずの部屋、それなのに人の気配。 それが意味するのは、この部屋に人間がいるという事実だ。 多少の恐怖心もあったが、何があるのかの興味が勝る。そして部屋の門を改めてノックした。誰も出ない 数秒ほどの間を置き、再びノックする。さすがに「気付かれている」と察し、出てきたようだ。 「…東條?お前、どうしてここに?」 「仲村君こそ…」 「で、東條君?何故君がここに?」 「…最近、おかしな事があったんです。その場にいないはずの人が出てきて、変な四角いものを僕に渡してきました。 それ以来、鏡の中の怪物が見えるようになって、そのうちの一体…虎みたいなのなんですけど、それに狙われてるみたいで… それで、ここの噂話に鏡の世界の研究というのがあったのを思い出して、何か分かるかと思って来たんです…どうかしたんですか?」 それを聞いた二人の男性…香川英行と仲村創が、驚いたような表情をして、顔を見合わせている。 「…東條君、その『四角いもの』というのを見せていただけませんか?もしかしたら、力になれるかもしれません」 「先生…分かりました」 いくら同じ学校の教授とはいえ、ほとんど初対面に近い香川を信じた東條。 そうさせるだけのカリスマ性が香川にあるのだろうか、それとも東條が「解決するなら何でもいい」とでも思っているのか。 それはともかく、東條が鞄からその四角いものを取り出す。 読者の皆さんにはお分かりだろうが、その四角いものとはカードデッキだ。ただ、モンスターと契約していないブランクのデッキである。 それを見た香川は、仲村と話し出す。 「仲村君、これはやはり…」「でしょうね…おそらく例の…」 何を話しているのか東條には聞こえていない。 そして話が終わると、仲村が後ろの戸棚から一冊の資料を取り出し、東條に渡した。 「東條、何も言わずにそれを読め」 言われた通り、東條がそれを読む。中身は東條にとって…いや、普通の人なら信じられない事ばかりだった。 「ミラーワールド、仮面ライダー、モンスター、願い…先生、これは一体?」 「…それが、あなたの参加している戦いの真実ですよ」 その言葉と資料で、東條は全てを理解した。 「東條君、いい物を見せてあげましょう」 そう言うと、香川はポケットからあるものを取り出した。 パッと見ると、それはライダーのカードデッキに似ていた。だが、細部が違う。 そして香川が鏡へとそれを向けた。すると、ライダー同様に腰にベルト(以降、ライダーのベルトはVバックルと呼称)が巻きつく。 そして、カードデッキを上に放り投げ、肩を突き出し、こう言った。 「変身!」 そして、落ちてきたカードデッキをキャッチし、Vバックルに装填。 その瞬間、黒いライダー…いや、ライダーとは少し違うが。それに変身した。 「先生、それは…」 「これが我々の作った擬似ライダー、オルタナティブです」 そう言うと、変身を解いた香川が言う。 「東條君、私達はミラーワールドを閉じ、戦いを終わらせる。そのために動いています」 それを言い出すということが何を意味するか、東條はすぐに悟った。 「東條君、私達に力を貸してください。我々でミラーワールドを閉じましょう」 やはり。予想通りである。 そして、東條はあることに思い至った。 「先生、ミラーワールドを閉じれば、僕は英雄になれるでしょうか…?」 「ええ、なれます。戦いを終わらせた英雄に、私達がなるのです」 東條の返事は決まった。 (僕は…いや、僕達は英雄になる…英雄になれるんだ!) それから数日後。東條が市内のビルの鏡から出てきた。 ちなみに例の虎のモンスター、デストワイルダーとはあの後契約を済ませ、東條は仮面ライダー『タイガ』となった。 「ふう、今回のは少し手ごわかったかな?」 そう言って401号室…いや、香川研究室へと戻ろうとした。 だが、後ろからの声でそれは中断されることになる。 「へえ、こんな所でライダーに会うなんてね」 声に気付き、振り返る東條。 そこにいたのは、仮面ライダーガイの芝浦淳である。 「もしかして、君もライダーなの?」 「そーゆーこと。じゃ、さっそく戦ろうか」 そう言ってカードデッキを取り出す芝浦。そして戦いが始まる。 東條は拳法の構えのようなポーズを、芝浦はガッツポーズのようなポーズを取り、そして… 「「変身!」」 互いに変身し、ミラーワールドへと入っていった。 ガイがメタルホーンを構え、タイガへと向かっていく。 そのタイガは手甲『デストクロー』を盾にし、受け止めた。 「ねえ、何で君は戦うの?」 突然の質問にガイが面食らう。 「はあ?何言ってんの?こんな楽しいゲーム、他に無いからに決まってんじゃん」 何という輩だ。ガイはこの殺し合いを、ただのゲームとしか思っていない。 「そう、分かった。ならそのゲーム、終わらせてあげるよ」 『ADVENT』 許せない相手は倒す。それがタイガ…いや、東條悟である。そしてガイはその許せない相手だったようだ。 ガイを倒すべく、デストワイルダーを呼ぶ。 それを見たガイは、肩のメタルバイザーにカードを放り込む。 『CONFINEVENT』 デストワイルダーの姿が消えた。驚いてガイの方を見るタイガ。 「こういうカードもあるって事」 こういうカード。つまり、他のライダーのカードを無効化するカードである。正直言って、かなり反則くさい。 それで焦ったのか、もう一枚のカードをデストバイザーに装填するタイガ。 …いや、焦ったのではない。普通ライダーが持つカードは、一種類につき一枚。ならばもうコンファインベントは使えない。そう判断したのだ。 もっとも、例外はあるのだが… 『FINALVENT』 再び現れるデストワイルダー。そしてガイを爪で捕らえ、引きずろうとした。 『CONFINEVENT』 どうやらガイのコンファインベントは、その例外だったようだ。 デストワイルダーが再び消える。もはやタイガの対抗手段が潰えたかのように思えた。 「カードは一枚じゃないんだよね。じゃ、死んでよ」 そして、一枚のカードをバイザーに放り込んだ。 『FINALVENT』 メタルゲラスが現れ、タイガにヘビープレッシャーを喰らわせようとする。 だが、タイガはそれを待っていたかのように、デストバイザーにカードを装填した。 『FREEZEVENT』 メタルゲラスが凍りつく。それを見て感心するガイ。 「へえ…こんなの隠してたのか。やるじゃん」 「こういう反則みたいなカード…君の専売特許じゃないんだよ」 そして、もう一枚装填した。 『RETURNVENT』 三度、デストワイルダーが現れた。 リターンベントのカードは、コンファインベントやフリーズベントで封じられたカードを復活させるカードである。 今回は、先程打ち消されたファイナルベント『クリスタルブレイク』を放つつもりだ。 さすがにカード復活は予想外だったらしく、ガイも大いに驚く。 「カード復活!?おま、そんなの有りかよ!?」 「目には目、歯には歯、反則には反則だよ」 デストワイルダーがガイを捕らえる。そしてタイガの方へと引きずっていった。 その当のタイガはデストクローを構えている。腹に突き立てるつもりだ。 「くそ…殺られてたまるかよ!」 だが、ガイも黙ってやられはしない。一枚のカードを取り出し、バイザーへと放り込んだ。 『ADVENT』 メタルゲラスが再び現れ、デストワイルダーを弾き返す。そして、メタルゲラスがデストワイルダーとの戦闘を始めた。 「く…あれ?あのライダーは?」 ガイがいない。どうやら逃げたようだ。 「帰ったのか…ま、いいや」 タイガはそう言うと、ミラーワールドを出て現実世界へと戻っていった。 次回予告 「起きろぉ!」「ごはっ!」 「迂闊だった…最近出ないから忘れていたな」 「お見事。いい腕ね」 「母…さん…!」 仮面ライダーリリカル龍騎 第十一話『完全復活』 戻る 目次へ 次へ